中国南部の広州市で14日、中国本土で2例目となる新型コロナウイルスのオミクロン変異株の症例が報告された。
今回は海外から中国に入国して2週間以上たった人の症例だったことから、政府の「ゼロコロナ戦略」に新たな課題を投げかけている。

この前日には北部の港湾都市、天津市の保健当局が、中国本土初のオミクロン株感染を検出したと発表していた。こちらも海外からの入国者の症例だった。

オミクロン株2例目の症例は67歳の男性で、11月27日に上海に到着して2週間隔離され、この間に繰り返し行われた検査の結果は陰性だった。
その後、男性は上海から中国国際航空のCA1837便で広州市に到着した。同航空がCNNに確認したところによると、この便はほぼ満席だった。

男性は自宅で隔離に入り、12月12日(中国入国から15日後)に検査を受けて13日に陽性の結果が出た。
中国疾病予防コントロールセンター(CCDC)がゲノム解析を行った結果、オミクロン株だったことが確認された。

天津市の症例と異なり、この男性には症状があったため、現在は病院で隔離されて治療を受けている。
男性と接触があった1万544人は検査を受け、これまでのところ全員が陰性と判定されている。

男性がいつ、どこで、どのように感染したのかについて、中国の当局は明らかにしていない。
世界保健機関(WHO)によると、感染してから症状が出るまでの期間は平均で5〜6日だが、14日以上たってから発症することもある。


オミクロン変異株がどれほどの速さで拡散するのかは、潜伏期間も含めて、まだほとんどわかっていない。
https://www.cnn.co.jp/world/35180900.html