赤い光で髪の毛が生える?
光で髪が生える? 何を言ってるか、わからないと思う。植物じゃあるまいし、光当てて髪が生える? これまでの育毛の努力は何だったのか。医者なんていらないではないか。

それが生えるらしいのだ。

『超狭帯域LED光源の開発とその皮膚医学応用』(小笠原正弘ほか 電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 114(56), 85-90, 2014-05-28 一般社団法人電子情報通信学会)によれば、29才〜59才のAGAの男性10人を対象に20分づつ週1〜3回、3〜8カ月、頭皮に照射したところ、なんと有効率100%!うち効果ありが70%、治療が30%だった。

光で髪が生える! のだ。理解しがたいけれども。光のうちで効くのは赤色なのだという。マウスを使った実験でも、赤色の光を当てた群は優位に毛の生え方が早かった。

医療法人康梓会Y’s サイエンス クリニック広尾の統括院長で大阪大学大学院 医学系研究科 臨床遺伝子治療学 特任准教授でもある日比野佐和子医師に話を聞く。

「皮膚の表皮を透過して真皮まで達するのは赤い光で、コラーゲンの生成を促進したり、肌のターンオーバーを促進する働きがあります。頭皮の場合も、赤色LEDの光が毛母細胞が分泌するタンパク質の放出を促したり、ミトコンドリアの働きを活性化して頭皮のターンオーバーを促進すると考えられています」

医療法人康梓会Y’s サイエンス クリニック広尾 統括院長 日比野佐和子 (https://yss-clinic.jp/


光によるニキビの治療やニキビの傷跡の治療は以前から行われていたのだという。

「医療の現場でも基本的には赤と青のLEDが使われることが多いんですね。ニキビの治療には青いLEDが使われることが多いんです。ニキビの原因になるアクネ菌がコプロポルフィリンという物質を分泌します。コプロポルフィリンは青い光を吸収しやすく、分解して活性酸素を発生させます。発生した活性酸素がアクネ菌を殺菌するのです」

光で行う治療方法は徐々に作用する仕組みわかり始め、皮膚科を始めとする多くのクリニックで利用されている。

「LEDは皮膚の治療に使う光治療は韓国が先に進んでいるんですが、ちょっと遅れて日本でも行われ始めています」

日比野医師も光による皮膚のケアをよく行うという。

「消耗品もありませんし気軽にできるので家庭用の製品を使っています。光なので副作用もないので、使いやすいです」

現代ビジネス 記事抜粋
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/91296?page=2