2022.01.29

小倉 健一 イトモス研究所所長





丸投げしかしない岸田

岸田文雄政権の新型コロナウイルス対応に自治体が困惑している。自治体の「判断」を尊重すると繰り返すものの、その実態は現場への「丸投げ」にすぎないからだ。1月19日には新たに13都県への「まん延防止等重点措置」適用を決定したが、国家としての方向性が定まらない上、思うような「武器」も与えられない「丸腰」状態の自治体からは悲鳴が聞こえる。

日本国内の新規感染者数が初めて3万人を突破した1月18日、岸田首相は「メリハリのついた対策を講ずることで感染者数の増加を抑制することが必要だ」と説明し、
19日には首都圏の1都3県のほか新潟や群馬、愛知、岐阜、三重、香川、長崎、熊本、宮崎各県を「まん防」の対象に加えることを決定した。期間は1月21日〜2月13日で、すでに適用されている沖縄、山口、広島の3県を加えて対象地域は計16都県に拡大した。

変異ウイルス「オミクロン株」の感染急拡大により、全国では連日のように過去最多の新規感染者数が報じられている。重症化率は従来に比べ低いとはいうものの、上昇し続ける病床使用率などに危機感を抱く都道府県が国家の力を求めるのは当然だ。だが、安倍晋三政権や菅義偉政権と現政権の対応は異なるという。

首都圏のある自治体幹部が語る。

「アピールについては苦手を通りこして嫌いにも思えた菅政権。しかし、菅政権には国家として『こうする』という強い意志と判断があった。そのために政府の感染症対策分科会で議論し、それらを踏まえた自治体への助言も細やかだった。
しかし、岸田政権の基本姿勢は『待ち』。自治体から要請があれば『まん防』を適用するが、国家としての明確な方向性がなく、何をするのかも自治体任せ。これでは対策に地域差が出てくるのではないか」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/91884

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