※2/17(木) 20:00ニューズウィーク日本版

<中国、次いで米政府の高官にすり寄り、巨万の富を築いた政商が破産を申請。個人資産はわずか10万ドルとする一方、有名なヨットやマンションは自分のものではないと主張している>

ドナルド・トランプ元大統領の首席戦略官を務めた極右・スティーブ・バノンのパトロンで、億万長者の郭文貴(クオ・ウエンコイ)がニューヨーク州の裁判所から債務の返済と多額の罰金の支払いを命じられ、自己破産を申請した。

裁判所は2月10日に法廷侮辱罪で5日以内に1億3400万ドルの罰金を支払うよう郭に命じていた。

郭は中国の高官と通じ、巨万の富を築いた政商だが、祖国で詐欺罪に問われてアメリカに亡命。その後は中国共産党上層部の腐敗を暴露し、反中の急先鋒バノンを資金的に支援してきた。トランプの元広報担当者が昨年立ち上げた保守系のソーシャルネットワーク、Gettrのスポンサーともなっている。

罰金の支払い期限の2月15日、郭は破産申請の書類に署名する模様を自撮りし、Gettrの自身のアカウントに投稿した。

マイルス・クオック、クオック・ホー・ワンの名でも知られ、祖国を追われた「反体制派」を自称する郭は、「生涯で初めて、自己破産を申し立てることになった」とGettrで述べた。

「中国共産党の迫害のせいで、私はとうとう破産者となった」そう嘆いてみせたが、祖国の迫害がなぜ破産を招いたか説明する気はないらしい。

差し押さえ逃れでヨットを出航

郭は2008年、自身の事業の資金として、香港のヘッジファンド「パシフィック・アライアンス・アジア・オポチュニティ・ファンド」から3000万ドルを調達したが、以後利払いも元本の返済も一切行わず、借金を踏み倒す気だと、ファンド側は主張。2017年に訴訟を起こした。この時点で利息と合わせて返済額は1億ドル以上に上っていた。

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Yahoo!ニュース: スティーブ・バノンの盟友、恥知らずの中国系億万長者・郭文貴が自己破産(ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース.
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