ニューヨーク(CNN Business)

米国でガソリン価格が高騰し、7日の集計で1ガロン(約3.8リットル)あたり平均4.14ドル(約480円)と過去最高値を記録した。

全米自動車協会(AAA)にデータを提供している調査会社の石油価格情報サービス(OPIS)が、
全米のガソリンスタンド14万カ所からの情報に基づき、7日夜の時点で算出した。これまでの最高値は2008年7月の4.11ドルだった。

ロシアがウクライナ侵攻を始めた先月24日からの上げ幅は60セント、過去1週間だけで52セントと、
大型ハリケーン「カトリーナ」がメキシコ湾沿いの石油施設を直撃した05年を上回る勢いで急騰している。

1年前の平均は、1ガロンあたり2.77ドルだった。

AAAが7日朝に発表したデータによると、平均価格は首都ワシントンと21州で1ガロン4ドルを超え、最も高いカリフォルニア州では5.34ドルに達した。

OPISのアナリストによると、値上がりは当分続く見通し。米国内の各地で7日の卸価格は1〜12セント上昇し、これがまもなく小売価格に反映される。
同アナリストは、今後さらに4.50ドルまで上がり、5ドルに達する可能性もあるとの見方を示した。

ロシアは世界の主要な原油輸出国のひとつ。主な輸出先は欧州とアジアで、米国でのシェアは昨年12月の時点でわずか2%だった。
しかし原油価格は世界規模の市場で決まるため、影響は各地に及ぶ。

対ロ経済制裁は今のところ、原油を対象外としているものの、金融制裁の影響を懸念してロシア産原油の購入を敬遠する動きが出ているほか、
同国の港に寄るタンカーの確保も難しくなっている。

欧州や日本に対し、ロシア産原油の輸入禁止を求める圧力も強まっている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/182029a66717978b83daead05f358d9cabf3974f