2022年03月07日 19時11分 更新

 岡山県早島町の県道交差点で2017年、緊急走行中のパトカーと衝突し重傷を負った軽乗用車の20代男性=倉敷市=が、県に約6千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、岡山地裁は7日、パトカー側の過失を一部認め、県に約1200万円の賠償を命じた。

 判決によると、17年11月21日深夜、ミニバイクを追跡していたパトカーが信号機のない交差点を一時停止線で止まらずに直進し、男性の車と衝突。男性は脳挫傷などで一時重体となり、脳に機能障害が残った。

 判決理由で安部朋美裁判官は、パトカー側の徐行義務違反を認めた上で、男性側にも緊急走行中のパトカー接近時の一時停止義務違反などがあったと指摘。過失割合は警察官が15%、男性が85%とした。

 県警監察課は「判決内容を詳細に検討し、今後の対応を決めたい」。原告側弁護士は「判決文を精査し、控訴を含めて対応を検討したい」とした。

 パトカーを運転していた警察官は事故後、自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで書類送検され、罰金刑を受けている。

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