https://news.yahoo.co.jp/articles/9b50ba6cee6d2d593347624e7fe9a9d0c82552db
 米司法省は8日、2021年1月の米連邦議会議事堂襲撃事件をめぐって共謀し、米大統領選の結果の確定を妨害した罪などで、
米国の極右団体「プラウドボーイズ」元最高幹部のエンリケ・タリオ容疑者とメンバー5人を起訴した、と発表した。
プラウドボーイズは、トランプ前大統領が20年大統領選のテレビ討論会で「下がって待機せよ(Stand back and stand by)」と呼びかけ、
トランプ支持の極右団体として全米で一躍有名になった。

米連邦議会議事堂では2021年1月6日、米大統領選の結果を確定するための上下両院合同会議が開催されていたが、
「不正選挙」を訴えるトランプ氏の呼びかけに応じた支持者ら数千人が建物を襲撃・占拠。
司法省の発表によると、タリオ容疑者は実際の襲撃事件に加わっていないが、事前に主導して襲撃計画を練り、事件中も現場にいたほかのメンバーと連絡を取っていたとされる。

人種差別問題に取り組む「南部貧困法律センター」によると、プラウドボーイズは、16年大統領選中に結成された白人至上主義的な主張をもつ極右団体。
20年9月の大統領選テレビ討論会で、トランプ氏はプラウドボーイズの名前に言及して「下がって待機せよ」と呼びかけ、「だれかが極左の反乱を止めなければいけない」と語りかけた。
極右団体の暴力を容認するかのようなトランプ氏の発言は大きな物議を醸した。

タリオ容疑者は昨年4月下旬、朝日新聞記者のインタビューに答え、トランプ氏の発言について「とても興奮した」などと振り返った。
そのうえで「この言葉は『大統領の味方をせよ』という意味だと思った。我々はトランプ氏が就任した日以来、彼を支持してきたし、これからも支持していくつもりだ」と語った。