ウクライナのゼレンスキー大統領は15日、英国や北欧、バルト諸国などの首脳に向けてビデオ演説を行った。ウクライナが倒れれば、ロシア軍の侵攻は他の欧州諸国に向かうだろうとの見方を示し、ウクライナへのさらなる軍事支援を呼び掛けた。

 ゼレンスキー氏は冒頭でウクライナ上空に飛行禁止区域が設定されないなか、「ロシア軍は平和なウクライナの街々に爆弾を投下し、人々を殺害し、家や病院、学校を破壊している」と説明した。この日の朝も首都キエフの集合住宅が攻撃され、死者が出たことにも触れた。

 北大西洋条約機構(NATO)については「ウクライナは長年、いわゆる『開かれた扉』政策があると聞いてきたが、私たちはその扉から中に入れないと言われた」と語った。そのうえで「この現実を受け入れなければならない。国民はこの現実と、友好国と自分たちだけを(国防の)頼りにしなければいけないと理解し始めている」と述べた。
朝日新聞社

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