富山新聞2022/4/1 16:00
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2018年6月に富山市で起きた富山中央署奥田交番襲撃事件で、強盗殺人罪などに問われた元自衛隊員島津慧大(けいた)被告(25)の弁護側が無期懲役を言い渡した一審富山地裁の裁判員裁判判決を破棄し、審理を同地裁に差し戻した名高裁金沢支部判決を不服として、最高裁に上告する方針を固めたことが1日、関係者への取材で分かった。上告期限の7日までに申し立てる方針。

関係者によると、弁護側は上告趣意書で、控訴審で証拠調べを一切行わずに、強盗殺人罪の成立を認める判断を下し、被告に不利益な認定をしたことを問題視し「最高裁判例に反する」と主張する。また、控訴審判決で一審判決に論理則や経験則に照らして不合理な点があると指摘されたことについて「十分な説明がない」とも主張する。

弁護側が島津被告と接見し、上告に関する意思確認をした。