各国ごとにカスタマイズされた巧みな設計と演出により、激賞、批判とさまざまな反応を呼び起こしているゼレンスキー氏のリモート演説。日本の国会で行った演説をもとに、その秘密をつまびらかにした。

 2月24日、ロシアがウクライナ侵攻を開始。戦火が国土を焼いていく中、ウクライナのゼレンスキー大統領は10を超える国の議会でリモート演説を行い、窮状と支援を訴えた。

 日本の国会でも3月23日に演説を行い、SNSでは「歴史からの劇的な引用はなかった」「日本の『察する文化』を理解している」などと議論が高まった。

 パフォーマンス学の権威である佐藤綾子氏は、演説に用いられた非言語的アプローチから演説を分析する。

「注目すべきは大統領の目線です。他者を説得するためには、相手をじっと見つめなければいけない。しかも、配信はいつ標的になってもおかしくない大統領府で行っている可能性が高く、ものすごい勇気を感じます。彼が逃げずにしっかりと発信することは歴史的にロシアの脅威に耐えてきたウクライナ人の気概をアピールすることにも繋がっています」

小泉元首相らも駆使した身体言語と言葉遣い
 身体動作学からいえば、「要所要所で手を動かすのは『アテンションプリーズ』の意味があり、話を暗記していないとできない動作でもあります」という。実際、片手を挙げたり両手を広げる場面が複数回みられる。

 首を振る動作である「ノッディング」は念を押すための動作。

「訴えかける力が強く、日本でこれを多用したのは近代の首相で田中角栄氏と小泉純一郎氏だけです。名詞や動詞をラップのようにテンポよく繋げる『連辞』が見られますが、これも小泉氏が得意だった手法です」(佐藤氏)

(以下略、続きはソースでご確認ください)


https://news.yahoo.co.jp/articles/4c7eb67eba46da00cf4e336125e949bc624af33e