※日本経済新聞

世界の軍事支出、21年に初の2兆ドル突破
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR20A2S0Q2A420C2000000/

2022年4月25日 7:01

【パリ=竹内康雄】スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は25日、2021年の世界の軍事支出が2兆1130億ドルだったと発表した。2兆ドルを超えるのは初めて。新型コロナウイルスの感染拡大への対応に追われながらも、不安定な地域情勢を背景に多くの国が軍事支出を積み増した。

20年に比べると、物価変動の影響を除いた実質ベースで0.7%増えた。増加は7年連続。名目ベースでは6.1%増だった。

最も支出が多いのは米国で8010億ドルだった。前年から実質で1.4%減。米国はこの10年でも6.1%減らしている。一方で、軍事分野の研究開発費は12年以降24%増えており、SIPRIは「既存システムへの大規模な支出よりも、新技術の開発を優先しているようだ」とみる。

2位の中国は前年比4.7%増の2930億ドルと27年連続の増加だった。米国と中国で世界の軍事支出の半分以上を占める。インドが3位、英国が4位と続いた。

ロシアは5位で、3年連続で支出を増やして659億ドル。SIPRIのベローシュドロー氏は「石油とガスからの豊富な収入が軍事支出増に貢献した」と分析した。ロシアの軍事侵攻を受けているウクライナの支出は前年比では8.5%減ったが、ロシアが一方的にクリミア半島を併合した14年からは72%増えている。

一方、中国との南シナ海や東シナ海での緊張の高まりは、日本やオーストラリアなどの軍事費増加につながっている。9位の日本は541億ドルと7.3%増で、増加率は1972年以降で最も大きかった。オーストラリアも4.0%増やした。

(略)

※省略していますので全文はソース元を参照して下さい。