※ 「週刊文春」編集部2022/04/26

「彼に頼めば、新型コロナの特別融資がすぐに下りるという話でした。それで紹介されたのが、村上さんという方です。半信半疑でしたが、実際に……」

 そう語るのは、都内在住の中小企業経営者のA氏だ。「村上さん」とは、村上太一氏。自民党・高木宏壽(ひろひさ)衆院議員(62)の公設第一秘書である。

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サーファーのように1年中日焼け、秘書では異色の存在
 2012年に北海道3区から初当選した高木氏。15年には内閣府政務官兼復興政務官に就任した。17年の衆院選で落選したものの、昨年10月の衆院選で3回目の当選を果たしている。

「高木氏は米国の大学でMBAを取得。北海道拓殖銀行などを経て、朝日監査法人に入社しました。こうした経歴を生かし、現在は党金融調査会事務局長代行を務めています」(自民党秘書)

 その高木氏の政治活動を側近秘書として支えてきたのが、村上氏だ。初当選から落選するまで、そして国政復帰した昨年10月以降も公設第一秘書として勤務。民主党政権時代は、中井洽国家公安委員長(当時)の秘書も務めていたとされる。

「ただ、村上氏はサーファーのように1年中日焼けしていて、秘書では異色の存在でした」(同前)

 実際、村上氏には“別の顔”があった。

元俳優の押尾学氏との交友関係
「“銀座の皇帝”こと村上と申します」

 これは、昨年6月に配信された銀座情報がテーマのYouTube動画の一幕。タレントの熊田曜子らを相手に、ホストのような風貌でそう挨拶したのが、村上氏だ。

 別のYouTube動画でも銀座の高級クラブを訪問。世界一高価なワインと言われる「ロマネコンティ」を開封し、村上氏は「お会計は(1本)1000万円でございます」と明かしていた。

 公設第一秘書の給与は在職年数にもよるが、年700万円前後。にもかかわらず、なぜ“皇帝”として銀座で豪遊できるのか。

「実は村上氏は秘書稼業の傍ら、飲食やコンサルなど様々な“ビジネス”を行う会社を複数立ち上げてきました」(村上氏の知人)

 その中の一社が、公設第一秘書だった17年3月に設立された「TMグループホールディングス」だ。村上氏は同年4月に代表取締役に就任。さらに、昨年4月からは取締役として意外な人物が名を連ねていた。

 元俳優の押尾学氏だ。

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