校長除く全教職員が授業取りやめストライキ…和歌山の私立高校、4月分給与未払いで
5/12(木) 7:10配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/343899e05d8de3ee67dfba83f3952c88ecd4489c

 学校法人南陵学園(静岡県)が運営する私立和歌山南陵高校(和歌山県日高川町)で、校長を除く全教職員23人が、4月分の給与が支払われていないことなどを理由に11日の授業を取りやめた。教職員によるストライキは異例。教職員側は法人側に説明会の開催を求めているが、時期は固まっておらず、対立解消の見通しは立っていない。

 関係者によると、学校法人は23人の4月分給与を所定の4月28日に支払わず、5月9日付で御坊労働基準監督署から20日までに支払うよう是正勧告を受けたという。

 この高校では4月、各家庭が高校に支払う授業料を国が補助する「就学支援金」を法人側が受け取ったにもかかわらず、本来保護者に返すべき授業料計2000万円を支払っていないことが明らかになり、和歌山県が早急に還付するよう指導。法人側は4月末までに一部を還付し、残りは5月分の授業料などから差し引くと保護者側に伝えていた。

 教職員側は、保護者への還付遅れや給与の未払いについて、保護者や教職員向けの説明会を開くよう法人側に繰り返し要求し、10日には校長を兼務する小野和利理事長に文書で求めた。小野理事長は同日に電話で教職員向けの説明会を13日に実施すると伝えてきたが、保護者向けは明確な日程が決まらず、教職員側はストに踏み切ったという。

 学校では11日午前に全校集会が開かれ、教職員側が生徒に事情を説明し、謝罪した。生徒からは「テストが近いのに」との声も上がったという。教職員が見守る中、生徒は昼過ぎまで教室で自習し、午後からは部活動に取り組んだ。

 ある男子生徒の父親は「息子はこれまで学校生活を楽しんできたのに、卒業できるのか不安になる」と困惑し、「子どもたちが普通の学校生活を送れるようにしてほしい」と話した。

 対立の背景には、学校の経営難があるとみられる。普通科の各学年の定員は120人、3学年で計360人だが、167人しかいない。9日にはガス料金の未払いで、学校へのガス供給が停止された。その後支払われ、翌10日に供給が再開されたという。

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