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子どもに急増する原因不明の急性肝炎、飼い犬と関連?
newsweekjapan
2022年5月10日
急性肝炎の患者数急増と犬との関連性は、英国保健安全保障庁(UKHSA)が5月6日に発表した報告書で、可能性が示された。
報告書は、ほかの環境要因についても考察している。UKHSAが実施したアンケート調査を再検討した結果、発症した子どもの家庭で犬を飼っている割合が比較的高かったことが判明したという。判明している限りでは、70%の家庭が犬を飼っていた。ただし、英国では犬を飼うのは一般的だという指摘もある。

CDCのバトラーによると、米国で確認された症例の半数以上でも、アデノウイルスの陽性反応が出た。CDCは、犬との接触を含めたありとあらゆる要因について、調査を続けていると話した。

バトラーは、アデノウイルスと、新型コロナウイルス予防ワクチンとの関連性を示す兆候はないと述べた。そして、急性肝炎を発症した子どもたちは、年齢中央値が2歳で、ほとんどがワクチン接種の対象外だとしている。いまのところ、新型コロナウイルスのワクチン接種が認められているのは5歳以上の子どもだけだ。

「この急性肝炎の原因は、新型コロナウイルスのワクチンではない。インターネットで拡散しているそうした憶測を解消するうえで、この情報が役立つことを願っている」とバトラーは述べた。