読売新聞2022/05/17 06:41
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20220516-OYT1T50195/

箱根登山鉄道(神奈川県小田原市)は、小田原―強羅駅間の鉄道運賃の値上げを認めるよう、関東運輸局に申請した。認められれば、10月1日から平均10・9%値上げする。消費税分を除く値上げは1997年4月以来、25年ぶり。小田原―箱根湯本駅間は40円増の360円、小田原―強羅駅間は90円増の770円となる見込みだ。また、定期も通勤、通学ともに9・0%値上げする。

同社によると、鉄道線の輸送人員は90年度の1032万1000人をピークに減少傾向が続いている。2019年10月の台風被害で一部区間が不通となったこともあり、20年度の輸送人員は413万4000人まで減少した。台風の災害復旧工事に20年度は約33億円かかるなど、設備維持コストも大幅に上昇しているという。

同社は値上げの理由について「現行運賃のままでは中長期的な事業運営は極めて困難で、安全確保と輸送サービスの維持が目的」と説明している。