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特殊詐欺被害を未然に防いだとして、埼玉県警朝霞署は朝霞市の専門学校生の女性(20)と妹(12)に感謝状を贈った。

 2人が詐欺を防いだのは4月下旬のある夜。一緒に行く予定だったライブイベントのチケットを発券しようと、2人でコンビニエンスストアの発券機で手続きをしていた時、隣の現金自動預け払い機(ATM)でスマートフォンで通話しながら機械を操作する女性(83)に気がついた。「これで良いんですか」「219万円です」。女性はそんなやりとりをしていた。

 「もしかして詐欺では?」

 テレビ番組で手口を知っていた専門学校生は女性の様子にピンときた。妹に女性を見守ってもらうと、店員を呼びに走り、女性は送金直前で思いとどまることができた。

 感謝状を受け取った専門学校生は「(詐欺は)本当にあるんだと驚いた。当たり前のことをしただけだが、2人で協力して助けられて良かった」と話し、妹と喜び合うと、佐藤誠一署長も「声をかけるのは勇気がいること。姉妹の行動に感謝する」とたたえた。