https://www.fnn.jp/articles/-/355892

自動車や飲料の缶に使われるアルミニウム。その価格は世界的な需要拡大により高騰していて、名古屋市内ではアルミ缶の“持ち去り”が横行している。

ビンや缶などのごみの集積所を取材すると、生活のために自転車でアルミ缶を集めるホームレスと、車で大量のアルミ缶を持ち去る業者の間で、争奪戦が起きていた。

世界的な需要拡大でアルミ価格高騰…繰り広げられる“争奪戦“
名古屋市中区のペットボトルやビン、缶など再利用できるごみの集積所となっている資源ステーション。そこへ、ハンドルや荷台に大量の空き缶をぶら下げた自転車でやって来た男性に話を聞いた。

ホームレスの男性A:
仕事もないもんで、そのためちょっとやってる…

ホームレスのこの男性は、アルミ缶を買取業者に持ち込み、生活のためにお金に換えていた。

2021年3月に1キロ約90円だったアルミ缶の価格は、2022年3月には約180円と、1年でほぼ2倍になった。いま名古屋市中心部では、買い取り業者に持ち込むと1キロあたり170円で引き取ってくれるという。

背景にあるのは、世界最大の生産国・中国をはじめとした世界的な需要の高まりだ。日本アルミニウム協会によると、車体の軽量化が求められる電気自動車の製造など、様々な分野でニーズが拡大。アルミの輸出国であるロシアによるウクライナへの侵攻で先行きも不透明なことから、価格は今後も上昇する可能性があるという。

車で片っ端から…ホームレスを悩ますアルミ缶の持ち去り業者
自転車で住宅街を回り、アルミ缶を集めては回収業者に持ち込むホームレス。路上で暮らす人たちが、生活の糧にしているのは今も昔も変わらない。最近は、新型コロナの影響で“家飲み”が増え、ホームレスが集められる空き缶は増えているはずだが…

ホームレスの男性B:
困っとる。飯代が作れん場合もある。あの人らは毎日やっている、月曜から金曜まで。全部持っていくから…

アルミ缶を集めるのに苦労しているという。

ホームレスの男性C:
小さな業者が車で持っていく。車乗って回ればたくさん取れる。半端じゃないです、持っていく量が

車でアルミ缶を片っ端から持ち去る業者が目立ってきているという。

“持ち去り”により市は最大3億円の損失…車で大量に持ち去る業者
市民が出した缶は、アルミとスチールに分別しプレスした後、業者に売却され、市の収入になる。

しかし、“持ち去り”により名古屋市では、本来得られるはずの1億5000万円から3億円ほどが失われているという。

市民の財産ともいえるアルミ缶を車で大量に持ち去っているのは、一体誰なのか。
空き缶の持ち去りが頻発しているという、名古屋市千種区の資源ステーションへ。空き缶が集まる午前7時半ごろにカメラが捉えたのは、荷台に幌を付けた1台の軽トラックだった。

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