※2022/05/29 10:00朝日新聞

 アーモンドミルクなど植物性ミルクの種類が増え、市場が拡大している。豆乳は10年前の約2倍に。メーカー各社に聞くと、個別の飲料の味や栄養成分に対する注目が人気の背景にあるという。

 アーモンドミルクを扱うメーカーらが協賛し医師や管理栄養士らでつくる「アーモンドミルク研究会」によると、2021年のアーモンドミルク市場は148億円で前年比48%増と大きく伸びた。

 江崎グリコは、アーモンドミルク市場のシェア1位ブランド「アーモンド効果」を扱う。ハチミツ入りでほんのり甘い「オリジナル」のほか、砂糖不使用タイプ、コーヒーやキャラメル味などがある。

 男女別では女性の購入者が多いという。「最近は大容量の1リットルパックの伸び率が高く、そのまま飲むほかに、料理にも使われているようです」と広報担当者。

 飲む動機で大きいのは、おいしいから。次いで美容・健康が理由にあがるという。「ビタミンEやポリフェノールなどが含まれ、コレステロールがゼロというところに注目が集まっている。牛乳の代替品という需要もあるが、何よりもおいしくないと続かない」

 豆乳は植物性ミルクの中で最も長い歴史を持つ。1980年代前半と2000年代前半の2回のブームを経て、この10年余りは、技術改善による食味向上と料理などへの用途拡大に伴って右肩上がりに成長。21年は若干減少したものの、生産量は約42万キロリットル。10年前の2倍近くに達している。

 豆乳市場でシェアトップのキッコーマンソイフーズ企画開発部の荻生康成部長は「ユーザーの7割は牛乳と豆乳を併用している。牛乳の代替というより、別々のものとして日本の食卓に根付いているのではないか」と話す。

 同社は20年にマカダミアナッツを使用した「マカダミアミルク」を発売。「植物性ミルクが人気を集める中、選択肢を増やす狙い」という。

 マルサンアイは豆乳、アーモンドミルク、オーツミルクを販売する。オーツミルクはオーツ麦を原料にしたミルク状の飲料。今年3月に商品をリニューアル、より牛乳に近い白色にした。「クセがなく、料理にも使いやすい。商品のバラエティーが広がると、植物性ミルク全体も活性化する」

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