3月末以降、京都府南部を震源とする最大震度4~3の地震が4回起きた。地震の規模を示すマグニチュード(M)は4・1~4・4で、内陸型の群発地震とみられているが、府内でM4級の地震が短期間で頻発するのは、珍しいという。現時点では、活断層の影響や巨大地震につながる現象なのかわかっていない。(増田弘治、川本修司)

2か月弱で14回
 一連の地震の始まりは3月31日午後11時半頃。京都地方気象台によると、亀岡市と京都市伏見区で震度4(M4・4)を記録した。4月25、30日の午後に震度3が計2回、5月2日午後10時20分頃には震度4(M4・4)が再び起きた。震度1~2は、今月21日までに10回を数えている。

 5月9日まで13回の震源は亀岡市北部の農地が広がる地域に集中している。震源の深さは12~14キロと比較的浅いことから、内陸部の活断層や岩盤などで発生する「直下型」とも呼ばれる内陸型の群発地震とみられている。

 京都大防災研究所の飯尾能久教授(地震学)は「震度4~3の地震で規模がほとんど変わらないことから、大きな地震の後に小さな余震が続くタイプとは考えにくい。研究者から見ると特異な現象で、短い間にM4級が頻発するのも府内では過去50年では例がなく、注目している」と語る。今回以前にM4級が府内で頻発したのは半世紀前、1968年8月18日に起きた京丹波町付近が震源の「和知地震」(M5・6、最大震度4)の後で、12月19日までにM5級1回を含む計8回を記録したという。

 飯尾教授らは2016年に発表した論文で、今回の震源地を含む広い地域の地下深くに水が存在すると推定。水がある地域と震源が浅い地震が発生する地域の広がりが重なることから、水が地震を引き起こす可能性が考えられるという。

 また、綾部市から大阪府島本町にかけては、M7級の地震を引き起こす可能性がある「三峠(みとけ)・京都西山断層帯」があり、今回の震源地のすぐそばには断層帯に含まれる亀岡断層が走る。

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