※5/30(月) 15:19毎日新聞

 兵庫県立高校2年の女子生徒(16)が4月、学校側から認められていた茶色い頭髪について注意を受けてトラブルになっていたことが関係者への取材で判明した。生徒側は「教員に髪の毛を引っ張られた」と訴えているが、学校側は行為を否定したうえで「指導が適切ではなかった」として生徒側に謝罪した。

 生徒は3歳の頃から中学生までスイミングスクールに通っていた影響で髪の毛が茶色だった。学校のルールに従い入学時に申告し、茶髪のまま学校生活を送ることが認められていた。しかし、4月14日の登校時、女性の教諭と事務員から髪色について注意を受けたという。

 生徒によると、「お母さんに聞いて」とスマートフォンを出して電話をかけようとしたが、教員らに両手を縛られるような形で持たれ、髪の毛を複数回、引っ張られたという。動転した生徒は気を失い、救急車に乗せられた。車内で目が覚めて病院には搬送されなかった。

 生徒はその後、精神科クリニックで不安障害と診断された。2週間ほど学校を休み、現在は登校している。

 同校は生徒の保護者の求めに応じて、記名式のアンケートを実施。「先生が強い口調でいろいろ言って、(女子生徒の)髪の毛を引っ張っていた」との回答があった。校長は5月、両親と面会し「適切な指導ではなかった」と謝罪。ただ、現場にいた教員が否定しているなどとし、髪の毛を引っ張ったことは認めていない。教頭は毎日新聞の取材に「保護者と話し合って一定の解決をした。生徒個別の事案なのでこれ以上は話せない」と述べた。県教委は「個別事案についてお答えできない」としている。

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 くせ毛や生まれつき髪が黒くない生徒らに「地毛証明書」を任意で提出させるルールは近年、生徒のプライバシーに配慮して全国で廃止する動きが出ている。一方で、生徒や保護者から「届け出を残してほしい」との声もあり、問題のあった県立高校では、入学時に生徒と保護者から口頭で頭髪について申告を受けていた。

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