2022年05月30日 10時23分

客からの暴言や暴力などを意味する「カスタマーハラスメント(カスハラ)」。コロナ禍でもっとも被害が大きかった業種のひとつにドラッグストア業界がある。


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「2020年2月末ごろからドラッグストアの店頭からマスクがなくなった。店にマスクが入荷すると、お客さんに取り囲まれる状況。品切れになると、従業員が『お前のマスクはどこのマスクだ、それを売れ』と理不尽なことをよく言われた」
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こう振り返るのは、流通などの労働組合でつくるUAゼンセンの西村正光さん。UAゼンセンが2020年に実施した組合員アンケートによると、直近2年でカスハラ被害にあったドラッグストアの労働者は63.9%。このうち約7割にコロナを理由とする迷惑行為があったという。


しかし、店側がカスハラに抗議しても、客から「逆ギレ」されるだけかもしれない。厚労省にはドラッグストアを経営する企業から次のような相談が届いたという。同省ハラスメント防止対策室長の中込左和さんが語る。

「お店が独自に『カスハラは許しません』というポスターを掲載したら、お客さまが『なんだ、クレーマー呼ばわりするのか』と、かえって激昂してしまったそうなんです」



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