東京都渋谷区にある新型コロナウイルスのワクチン接種会場に侵入したとして反ワクチン接種団体「神真都(やまと)Q会」のメンバーが逮捕された事件で、警視庁公安部は、都内の別の会場にも立ち入った疑いが強まったとして、同団体のリーダー、倉岡宏行被告(43)=大田区田園調布本町、建造物侵入罪で起訴=らメンバー数人を建造物侵入容疑で2日に再逮捕する方針を固めた。

 捜査関係者によると、倉岡被告らは3月29日午後1時過ぎ、子ども向けのワクチン接種会場になっていた新宿区戸山の区立複合スポーツ施設「元気館」の体育館に立ち入った疑いがある。

 新宿区によると、同団体メンバーとみられる20人超が、出入り口で制止した誘導員を振り切って会場内に入り「ワクチンを打たせるな」などと言って医療従事者を取り囲んだという。駆け付けた警察官の説得で外に出たが、子ども約20人への接種が約1時間中断した。

 同団体を巡っては、4月7日に子ども向けのワクチン接種会場だった渋谷区のクリニックに侵入したとしてメンバー8人が逮捕され、うち倉岡被告ら5人が起訴されている。【斎藤文太郎】

毎日新聞 2022/6/2 02:00(最終更新 6/2 02:00) 471文字
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