2022年6月20日 6時49分 フランス

フランスで議会下院の決選投票が行われ、フランスの公共放送は、マクロン大統領の与党連合が大幅に議席を減らし、過半数を下回ることが確実になったと伝えました。マクロン大統領の政権運営への影響は避けられない見通しです。

フランスの議会下院にあたる、国民議会の選挙は先週の1回目の投票に続いて、19日、上位の候補者による決選投票が行われ、日本時間の20日午前3時にすべての投票が締め切られました。

公共放送「フランス2」はこれまでの開票状況や独自の集計結果などから、マクロン大統領の与党連合が改選前の345議席から大幅に議席を減らして224議席となる見通しで、定数577議席の過半数を下回ることが確実になったと伝えました。

これに対し▽急進左派の政党を中心とした左派連合は149議席と、与党連合に次ぐ勢力になると予想されるほか▽大統領選挙でマクロン大統領と争ったルペン氏が率いる極右政党国民連合は89議席と、改選前の6議席から議席を増やす見通しだと伝えています。

与党連合が過半数を下回ると、議会で法案を通すために野党側の協力を求める必要があり、マクロン大統領の今後5年間の政権運営への影響は避けられない見通しです。

今回の選挙では、ウクライナ情勢の影響で燃料価格など物価が高騰し、与党側への批判が高まる一方、野党側は燃料価格の抑制や税金の引き下げなどを打ち出し、地方の低所得者層などの間で支持を伸ばしていました。




各党の反応は
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220620/k10013679351000.html