<参院選・ここに注目>大人に届け、若者の声 読者部長・井上圭子

 毎週金曜日の発言欄では「若者の声」として小中高校生の投稿を載せている。「この若者たちに内閣を作ってもらい政策を推し進めてほしい」と大人から感嘆の声が届くほど、しっかりした意見が多い。いまは参政権がないけれど、いずれ日本の未来を背負う子どもたち。1票を持つ大人たちに、彼らの思いを今あらためて紹介しておきたい。
 「中学の思い出はコロナばかり。一人ずつ前を向いた黙食、歌えない音楽。数少ない行事の写真はそろってマスク姿」(15歳女子)
 「仲良くくっついておしゃべりしたい。距離を取らず肩を組みたい。僕たちのはかない願いは一体いつ叶かなうんですか」(14歳男子)
 「よく行く公園が封鎖された。ゲームばかりせず外で遊べと言われても一体どこで? 公園は子どもにとって大切な場所。今後の社会をつくる子どもの未来へ投資して」(14歳男子)
 「こんなに文明が発達してもなぜ戦争なのか。戦争は誰も幸せにしない。権力を持った大人たちにどうしたら伝えられるのか」(14歳男子)
 「早く戦争をやめて、みんなが少しでも幸せに過ごしやすい国にするための努力を世界中でしてほしい」(15歳女子)
 子どもに我慢を強いるコロナ対策への不満、経済優先の土地利用への怒り、平和への願い…候補者や有権者に届きますように。
 最後に。「選挙権を持っている人は一人でも多く投票してほしいです。僕も選挙権がもらえる時までさまざまなことを学びながら待ちたいです」(15歳男子)

東京新聞 2022年6月27日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/185875