さて、ピョンヤンで捕まっていましたが、朝鮮動乱のときに、どさくさに紛れてこの文鮮明という男は脱獄して韓国に移りまして、そこから反共活動を始めて勢力を拡大する。そして日本にやってきて大変な力を持つわけです。統一協会の利益というのは、八割はもう日本の霊感商法から上がってくるというようなことなんです。しかし、その後アメリカへ移るわけですけれども、一九八四年にも脱税容疑で捕まって、一年六カ月刑務所に入れられるという経過があります。
 ところが、この男が平成四年三月二十五日から四月一日まで日本に滞在していたわけですね。これは入管法五条というものを見ますと、本来的にこうした人物は入国できないはずになっておるわけです。これは、平成十年四月二十八日の衆議院の法務委員会でも入国管理局長がそのとおりだということを言っているわけですけれども、なぜ入れたかといいますと、入管法の十二条の方で、特別の事情があって法務大臣が認めた場合は入れるということになっておるわけですけれども、その理由が、刑確定後七年が超過しているということが一つありますが、何年超過していようとこんなものは特別な事情にならないと私は思っているんです。
 それで、もう一つの理由は、北東アジアの平和を考える国会議員の会という妙なものが突如でき上がっていまして、この招待でもって入るという形になりました。この会はほとんど幽霊団体という感じでして、大体その当時の前参議院議員が一人、そして当時の現役の衆議院議員が五人ですか、六人ででっち上げたような会でして、大体、統一協会から秘書を派遣してもらったり、献金をいっぱいもらったりしている連中の名前が並んでおります。こんなふうにして入ってきたということです。