「安倍家と岸家を取り仕切る(安倍元総理の母の)洋子さんにとって、こんな幕切れは許されない」(自民党山口県連関係者)

山口県の自民党関係者は、安倍元総理の「後継者」の話題で持ちきりだ。山口では次の総選挙から、区割り変更で選挙区が4から3に減る。
補選は現行区割りで来年4月実施の見通しだが、ここで強い後継者を立てられなければ、安倍家の命脈は途絶えかねない。

そこで今、二つのプランが浮上している。一つは安倍元総理の弟・岸信夫防衛相の次男を、未亡人となった昭恵夫人の養子とし、出馬させる案だ。

「次男はまだ20代後半と若いですが、長男の信千世さんは信夫さんの秘書をしていて、岸家を継ぐことが決まっている。
洋子さんはかつて実子の信夫さんを岸家へ養子に出し、岸の地盤を守ったほどですから、今回も同じ決断をするかもしれない」(地元後援会関係者)

だが、子どもが生まれなかったことに悩み続けた昭恵夫人が、養子縁組を承諾する可能性は低い。
そうした中で期待がかかっているのが、昭恵夫人が自ら出馬する案だ。前出の県連関係者が言う。

「今のところ、安倍さんのライバルだった林(芳正外相)さんは新1区から出るはずですが、
政局の展開次第では安倍家の後継者が出る新3区に殴り込んでくるかもしれない。そうなった時、安倍家の側で対抗できる候補者は昭恵さんしかいない」

政治家一族を守り続けたゴッドマザー・洋子さんは、94歳で直面した苦難をどう乗り切るのか。

「週刊現代」2022年7月23・30日号より
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/97654