健康保険証とマイナンバーカードをひもづけた「マイナ保険証」を使うと患者の窓口負担が増える診療報酬の加算について、厚生労働省は2日、廃止する方向で最終調整に入った。3日の中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)に諮る方針。ただ、新たな加算案も検討しており、負担減にならない可能性がある。

 マイナ保険証利用時の加算は今年4月に導入された。マイナ保険証を普及させるため、設備を導入するなどした医療機関への報酬を上乗せする仕組みだ。患者側も薬剤情報や医療費通知情報を閲覧できる利点がある。だがその分、患者負担は増す。例えば窓口負担が3割の人は初診で21円、再診で月1回12円などが上乗せされる。

 マイナ保険証に対応していない医療機関で従来の保険証を使ったときはこうした負担はない。マイナ保険証を使うことでかえって利用者の負担増となることに疑問の声が出ており、厚労省は見直しが避けられないと判断した。

 一方、同省は健康保険証を将…(以下有料版で,残り228文字)

朝日新聞 2022年8月2日 21時33分
https://www.asahi.com/articles/ASQ826F5SQ82UTFL01G.html