“自衛隊でハラスメント” 100人以上が回答 元隊員 再発防止を
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220831/k10013796841000.html

2022年8月31日 18時47分

勤務していた自衛隊の部隊でセクハラの被害を受けたとする元隊員の女性が、インターネットで呼びかけたところ、100人以上から自衛隊でハラスメントの被害を受けたことがあるという回答が寄せられたとして、31日、防衛省に再発防止などを要望しました。

要望したのは、陸上自衛隊の部隊で上司から体を触られるなどのセクハラの被害を受けたとして、ことし6月に退職した五ノ井里奈さん(22)です。

五ノ井さんによりますと7月、インターネットで、自衛隊でハラスメントの被害を受けたことはないかと呼びかけたところ、現役の隊員など146人から回答があったということです。

ハラスメントの種類で、
▽最も多かったのはパワハラの101件で、
▽次いでセクハラが87件、
▽精神的な嫌がらせなどのモラハラが38件、
▽妊娠を理由に不利益な扱いをされるマタハラが17件だったということです。

具体的には「宴会の場で先輩から野球拳に参加しろと言われて服を脱がされ、拒否すると平手でほおをたたかれた」などの被害が寄せられたということです。

五ノ井さんは、これらの回答を、五ノ井さん自身の被害の調査などを求めるおよそ10万6000人分の署名とともに、防衛省の木村政務官に提出しました。

五ノ井さんは「寄せられた声をむだにせず第三者委員会を設置してハラスメントをなくす対策と再発防止を講じてほしい」と求めました。

木村政務官は「セクハラは防衛省自衛隊において決してあってはならない」と述べたうえで、五ノ井さんの被害について調査を行ったうえで、事実関係にもとづいて厳正に対処する考えを示しました。