「自業自得の責任をとる」

 1924年(大正13年)創業の江戸政は、有名な立ち飲みの老舗焼き鳥店。平日・土曜の17時開店も、売り切れ次第終了のため、閉店時間よりも早く店じまいすることが多いとされた人気店だ。

 SNS上で問題視されたのは、店の名物メニューだった「生つくね」。これは、鶏のタタキを団子状に丸めたもの。9月17日頃から、鶏の生食は危険だとする投稿が広がり、「これはヤバいでしょ」といった批判が見られた。

 批判的な投稿を受け、江戸政は18日、Googleマップ上で一部メニューを変更すると報告した。しかし20日に再び更新し、批判を重く受け止めて「騒動の発端への責任をとるためにも閉店します」と発表。同日をもって閉店するとした。

 食中毒を出したことはないとしつつも、「それはただの結果論だと深く受け止めています」と伝え、安全を心がけても「確かに皆さんが認識されているように100%安全とは言い切れません」と続けた。

保健所は生つくね提供「知らなかった」
 突然の閉店発表に対し、SNS上ではどう考えても危なかった」とする声もあった一方で、「あまりにも残念」と惜しむ声も上がっていた。

 こうした反響に対し、江戸政は21日、コメント欄を更新し「自分が閉業を決意したのは、SNSで叩かれたからではありません」と改めて説明。「叩かれて当たり前の時代に未だに生を出し、お騒がせしたことを深く受け止め自業自得の責任をとる。と、いう事です」と記している。

 「食中毒を出したら閉店する」のではなく「この時代だから生タタキ(編注:生つくね)は辞めるという決断が必要だった」とつづっている。