>>585
 ――親が教祖や“神”であるということを、どう感じていたんですか? 
 宏洋:両親はずっと仕事をしていましたし、僕の世話は秘書がしていたので、そもそも両親とあまり接点がなかったんですよ。顔を合わせるのも食事の時だけで、漫画みたいに長机に両親と5人の子どもたちが座るんです。一番上座に隆法、その次に母親、そのあとにきょうだいが上から順に。

 食事以外の時に廊下などで見かければ、秘書などから「あの方があなたのお父さまよ」「頭を下げなさい」と言われました。しゃべっちゃいけないとも言われていましたね。僕がしゃべることで、粗相をしてしまったり、教育が行き届いていないと評価をされると、僕を担当している秘書がクビになるので。余計なことを言うな、ということです。

 でも、あちらから質問はされるわけですよ、「最近、学校はどうだ」とか。その返しでちょっと下手なことを言ってしまうと、あとで秘書にトイレに押し込まれて、ボコボコに殴られました。3、4歳くらいから、毎日殴られるのが当たり前でした。