※2022/10/08 15:00

 全国有数の芋焼酎の産地・鹿児島、宮崎両県でこの秋、値上げに踏み切るメーカーが相次いでいる。最大の要因は、4年前に国内で初めて確認された伝染病「 サツマイモ 基腐もとぐされ 病 」の流行による原料の不足だ。サツマイモの収穫量は昨年までの3年間で約3割減少し、収束の兆しも見えない。地元産を使ってブランドを守ってきた鹿児島県では県外産の使用を模索する動きもあり、関係者は危機感を募らせている。(小園雅寛)

追い打ち
 「イモがこれほど不足するとは思わなかった」

 9月下旬、鹿児島県いちき串木野市の浜田酒造の酒蔵。同社社長で県酒造組合会長の浜田雄一郎さん(69)は、主力品種「コガネセンガン」を手に苦渋の表情を浮かべた。基腐病の被害が拡大しているためだ。

 「海童」などの芋焼酎を生産する同社は、安定的な生産・出荷が困難となった一部商品の販売を休止。10月1日出荷分から各商品を8%程度値上げした。

 基腐病で芋が慢性的に不足する中、 梱包こんぽう 資材などの原料や燃料価格の高騰が追い打ちをかけ、コスト上昇分を吸収できなくなった。浜田会長は「値上げは避けられなかった」と話す。

有名銘柄も

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