2022年10月10日 17:38

 巨大な将棋盤を舞台に駒武者が戦う「天下分け目の関ケ原東西 人間将棋」が10日、岐阜県不破郡関ケ原町関ケ原の陣場野公園で開かれた。石田三成に扮(ふん)した糸谷哲郎八段率いる西軍が、徳川家康に扮した中村太地七段率いる東軍を破り、盤上の関ケ原の合戦を制した。

 「大関ケ原祭2022」内のイベントで3年ぶりの開催。全国から公募で集まった甲冑(かっちゅう)姿の40人が駒となった。

 西脇康世町長の振り駒で東軍が先手に。糸谷八段、中村七段は語尾に「じゃ」「ござる」を付けるなど戦国期を思わせる言い回しでトークを繰り広げながら駒を動かしていった。
全ての駒を動かすのが暗黙のルールで、中村七段は美濃囲いを採用する〝地元サービス〟も。西軍は「1一香」を動かすことなく終局する珍事もありながら、史実に反し勝利を収めた。

 中村七段は「歴史を変えてしまった」と悔しがり、糸谷八段は「歴史を塗り替えることができたのは面目躍如。ただ動かせなかった駒があったのは反省」と苦笑いしていた。西軍が勝ちどきを上げて勝利を祝した。

 午前には伊藤沙恵女流名人率いる東軍と室田伊緒女流二段率いる西軍の対局もあり、こちらは史実通り東軍が勝利した。

https://www.gifu-np.co.jp/articles/-/143539