才本淳子
2022/10/13 17:00

 豊臣秀吉が築城し、徳川家康が再建した伏見城跡(京都市伏見区)で、秀吉が築城した頃のものとみられる石垣が見つかった。13日、京都市文化財保護課が発表した。
石垣は城中枢部のもので、当時の最新技術で地震対策が施され、その後の城づくりに影響を与えたと考えられるという。専門家は、天下人の城づくりの発展の系譜や実像に迫る貴重な発掘だとしている。

 伏見城は1596年の慶長の大地震で指月伏見城が倒壊した後、秀吉が伏見山(木幡山)に築城した。市文化財保護課によると、城の範囲は東西約3.3キロ、南北約2・2キロ。

 城の中枢部のほとんどは宮内庁が管理する桃山陵墓地に位置し、これまで目視による観察が調査の中心だったため、構造は謎に包まれていた。今回は隣接する財務省の土地だったため、掘削を伴う大規模調査ができたという。

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