2022/10/26 15:46

 山梨県の 忍野(おしの)村議会(定数12)で、村長派と反村長派の対立により議長の空席が8か月続いている。議長は採決に加われないため、議席が同数の両派が「少数派」に転落しないよう、ポストを押し付け合っているためだ。
全国町村議会議長会によると、「統計はないが、半年以上にわたるケースは聞いたことがない」という。議会は流会が続くなど機能不全に陥っている。

 富士山麓にある同村は人口約1万人。世界的な産業機械メーカー「ファナック」からの税収などで村財政は余裕があり、2012~21年度は地方交付税を受けない「不交付団体」だった。

 19年の村議選直後は天野多喜雄村長を支持する村長派が多数だったが、20年に新型コロナウイルス対策給付金の金額などを巡って反発した離脱者が出て、反村長派と同数となった。

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20221026-OYT1T50194/