東京工業大学は2024年4月入学の学士課程(いわゆる学部生)の入試から、総合型選抜と学校推薦型選抜で女性を対象とした「女子枠」を導入する。同大学が11月10日に発表した。

2024年4月入学者の入試では、4学院(物質理工学院、情報理工学院、生命理工学院、環境・社会理工学院)を対象に新選抜を開始する。このうち58人の女子枠を導入する。

また、2025年4月入学者の入試では、残り2学院(理学院、工学院)で新選抜を開始し、85人の女子枠を導入。2025年の段階で、143人分が女子枠となる。

東京工業大学は今回の取り組みについて、

「女子枠の導入は、本学が強力に推し進めているダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の取り組みの一環です。現状、本学の学士課程の女子学生比率は約13%と低く、今回の入試改革は、女子学生比率の向上を飛躍的に加速させるための大きな挑戦です。この取り組みと一般選抜などでの合格者を合わせ、全ての学院で女子学生比率が20%を超える見込みです」

と説明している。

テストのみで決まる一般選抜は減少
現在の東京工業大学の学士課程入試は、一般選抜・総合型選抜・学校推薦型選抜の3種類から構成されている。

2024年4月の入学者を選抜する入試からは新制度に移行。学院ごとに総合型選抜・学校推薦型選抜の内容を変更し、それぞれの募集人員を増枠する。一方で、テストの点数のみで決まる一般選抜の枠は減少となる。なお、合計数には変化はない。

女子枠は、この増枠された総合型選抜・学校推薦型選抜の枠組みの中で創設される。

なお、男女を問わない既存の総合型選抜・学校推薦型選抜の枠組み人数(一般枠)は工学院以外では維持または増枠となっている。

一般枠と女子枠は併願が可能で、両方合格であれば女子枠としての合格となる。

気になる選考基準だが、一般枠・女子枠がともに一次試験として大学共通テストの受験が必要となる。

二次試験の内容は、学院ごとにさまざま。細かい入試要件、採点の配分などはこちらを参照して欲しい。

なお、今回の発表では、「2024年度中を目処」としている、東京医科歯科大学との統合後の医療系学部の取り扱いについては触れられていない。

https://news.yahoo.co.jp/articles/a3e14d096950d35e71453523d522d82452791967