2022年11月14日

 11月8日、米国の中間選挙が行われた。現在、連邦議会の上下院ともに民主党が多数を占めているが、下院は野党・共和党が4年ぶりに多数派を奪還する公算が高い。上院では激戦となっており、最終結果が確定するのは12月を待たなければならない。

 今回の中間選挙がかつてないほど世間の耳目を集めたのは、世界最初の代議制民主主義国を自負する米国で選挙制度に対する信頼が大きく揺らいでいるからだ。
 2020年の大統領選挙の結果を認めない「選挙否定派」の立候補者が300人近くに上っており、自らの正統性を否定された形のバイデン大統領は「民主主義の危機だ」と猛反発していた。
 今回の選挙でも出口調査で「共和党優勢」が伝えられたのにもかかわらず、「赤い波(シンボルカラーが赤である共和党の圧勝)」が起きなかったことから、トランプ前大統領が激怒したと米CNNは報じている。共和党支持者の間でますます選挙制度に対する不信感が高まることになるだろう。
 米国社会の分断が今後長期にわたって続くことが懸念される中、筆者が注目したのは10月下旬に実施された世論調査の結果だ。




44%が「連邦政府は秘密結社に操られている」
https://www.dailyshincho.jp/article/2022/11140600/?all=1