ミサイル 米国全土射程となりえる1万5000キロ超可能性 防衛相
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221118/k10013895871000.html

2022年11月18日 13時45分

浜田防衛大臣は、北朝鮮が18日午前、首都ピョンヤン近郊からICBM=大陸間弾道ミサイル級のミサイル1発を発射しておよそ69分間飛行し、日本のEEZ=排他的経済水域の内側に落下したとみられると発表しました。

弾頭重量などによっては射程が1万5000キロを超え、アメリカ全土が射程に含まれることになると明らかにしました。

浜田防衛大臣は、18日午後0時すぎ、防衛省で記者団に対し、北朝鮮が18日午前10時14分ごろ、首都ピョンヤン近郊からICBM=大陸間弾道ミサイル級のミサイル1発を発射し、およそ69分間飛行し、午前11時23分ごろ、北海道渡島大島の西、およそ200キロの日本のEEZ=排他的経済水域の内側に落下したとみられると発表しました。

ミサイルの飛行距離は、およそ1000キロ、最高高度は、およそ6000キロと推定され、通常より角度をつけて打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射された可能性があるということです。

飛行時間としては、ことし3月24日に発射されたICBM級の「火星17型」とみられる弾道ミサイルの飛行時間71分に次いで、過去2番目の長さだということです。

現時点で、船舶や航空機などへの被害報告はないとしています。

また浜田大臣は今回の弾道ミサイルは軌道に基づいて計算すると、弾頭重量などによっては射程が1万5000キロを超えてアメリカ全土が射程に含まれることになると明らかにしました。

そして、浜田大臣は、今回の発射について「わが国と地域、国際社会の平和と安全を脅かし、国連の安保理決議に違反するもので、強く非難する」として、北朝鮮側に対し、北京の大使館ルートを通じて抗議したことを明らかにしました。

一方、浜田大臣は今回の発射でJアラート=全国瞬時警報システムで情報発信を行わなかったことについて「Jアラートはわが国本土に落下する場合に出すことが基本で、海上に落下する場合はJアラートは出さない。発射時点から計算して大体この辺に落下するということを常に考えており、海上については海上保安庁などが連絡している可能性がある」と述べました。