2022/11/18

志ある〝くすぶっている人〟にエール

神戸 郁人

恐竜の着ぐるみを身につけた参加者たちが、フィールドを全力疾走する――。海外発のそんな競技大会が、全国各地で行われています。ユーモラスな光景が人気を呼び、地域興しといった目的での開催も増えてきました。そしてこのほど、国内に活動を広めた草分け的団体が、「ティラノサウルスレース」の名称を商標登録したといいます。一体、なぜ? トップに真意を聞きました。(withnews編集部・神戸郁人)






胴体をくねらせて走る恐竜たち

競技大会は米国発祥とされ、企業などのスポーツ大会として生まれたと言われています。参加者は市販の着ぐるみを着用し、ティラノサウルスモチーフのものを使う場合、一般に「ティラノサウルスレース」と呼ばれてきました。

日本国内でも、レースに親しむ人々が増えつつあります。ティラノサウルス姿のランナーらが集団で準備運動したり、長い胴体をくねらせ、必死でバランスを保ちつつ走ったり。シュールな画像や動画が、SNS上に出回る機会も少なくありません。

普及のきっかけをつくったのが、鳥取県大山町で活動する日本ティラノサウルス保存会です。今年4月16日、町内のグランピング施設・トマシバで大会を開き、約100人が参加しました。当日の様子は大きく報道され、注目を集めた経緯があります。

その同会が11月4日に投稿したツイート(@TREXraceDAISEN)が、人々をどよめかせました。

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🦖本日の恐竜速報🦖
日本ティラノサウルス保存会として「ティラノサウルスレース」の商標を確保致しました。
目的は日本ティラノサウルスの保全であり、これまで通りレース開催にあたって保存会の許可は必要ありません。ティラノサウルスは誰のものでもありません。みなさん楽しく安全に共存しましょう
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ツイートには、砂浜を埋め尽くし、ラジオ体操するティラノサウルスたちの動画を添付。サイズや色の異なる恐竜らの競(狂)演ぶりが味わい深さを醸しています。「協調性がありすぎる」などの感想と共に、5万近い「いいね」もつきました。

このタイミングで、どうして商標を取得したのか。同会の会長、川本直樹さん(35)を取材しました。





「疲れている人が多いんだな」
https://withnews.jp/article/f0221118003qq000000000000000W08u10201qq000025267A