※産経ニュース
2022/11/19 08:00

先日、5年ぶりに来日した米ハードロックバンド、ガンズ・アンド・ローゼズの公演を見てきた。ギタリストのスラッシュが、くどいほどにギターソロを弾き倒す姿がいつもながら印象的で、3時間ぶっ通しのライブを心から堪能した。

とはいえ、彼らも結成から40年近い大ベテラン。ボーカルのアクセルは、この日も「心は老いたが 俺はまだ28歳」と、ある名曲の一節を歌い上げたが、実際には2月で還暦、日本なら赤いちゃんちゃんこを着る年だ。荒ぶる獅子舞のようだった往年の運動量はなく、ぽっこり飛び出た腹肉に親近感を覚えた。

バンド同様にファンも年を取るわけで、観客の大半は中年層だった。余韻に浸りつつ帰途の電車に乗ると、先客の若者がけげんな表情を浮かべていた。ドクロのTシャツや黒革ジャケットの中年集団が大挙乗り込んできたのだから無理もない。彼らの目に、われわれガンズファンの姿はどう映ったのだろうか。

そんなことを考えたのにも理由はある。筆者の担当は野党取材で、この秋、安倍晋三元首相の国葬や、安全保障関連法などに反対する集会を何度か見た。共産党や立憲民主党の幹部や議員が連帯のあいさつに駆けつけていた。

「立憲主義を壊したのは誰ですかぁ!」「安倍だぁ!」。9月に東京の代々木公園で開かれた集会では、共産の志位和夫委員長と参加者が、ロックのライブさながらの掛け合いで盛り上がっていた。

参加者はだいたい、ガンズファンの親世代くらい。テロに倒れた故人を糾弾するコールにあわせ、大勢の高齢者が拳を振り上げる様子はやはり尋常ではなく、当人たちは楽しげだが、第三者的には「ドン引き」の光景である。筆者にはそう見えた。そんな高齢化したファン層に支えられつつ、その下の世代から冷ややかに見られているのが今の左派野党である。産経新聞とフジニュースネットワーク(FNN)が今月に行った合同世論調査では、18~29歳の立民支持率は0・9%で、共産は5・3%。40代も立民1・7%、共産0・5%だった。

続きは↓
産経ニュース: 【記者発】ロックと野党と高齢化 政治部・千葉倫之.
https://www.sankei.com/article/20221119-C34AMVVTINMWROWVDFU4JNGSJI/