ではここで悲しい豆知識をひとつ。

「白湯」これは通常「さゆ」と読まれるが、国語学では
「漢字は漢音で読めば間違いとはしない」という法則があるので、
「はくとう」または「はくしょう」と読んでもいい。
そのほかの「びゃくとう、びゃくしょう(呉音)」「パイタン」(唐宋音)が
別の場面で使われることもある。もちろんこれも間違いではない。

さてその「さゆ」だが、一度沸騰してさました「湯」の事を言う、
とは言われるが、一度沸騰しさえすれば80℃だろうが50℃だろうが
常温だろうが「さゆ」である。だから、「湯」ではなく「水」の事である。
さすがに「さゆ」に氷を入れて飲む習慣はない。が、それは「氷」まで
いちいち「さゆ」から作らない、肝炎ウイルスや雑菌に汚染された水を
凍らせたものだと、折角の「さゆ」が台無しになって「不衛生」だからだ。

従って冷やさなきゃいけない「さゆ」という飲み物はないが冷めても
清潔という特徴だけは欠かせない。つまり、ペットボトルの「白湯」に
異物混入などが見つかった場合に面目を失うので、誰も作らなかった。