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『ケーキの切れない非行少年たち』(新潮新書)の著者、宮口幸治さんもこう言っている

>現在、知的障害とされるのは、「IQ(知能指数)70未満」とされていますが、1950年代の一時期、これが「85未満」とされていた時期があります。ただ、IQ85未満の人は人口の16%くらいいて、「あまりにも多すぎる」ということで、現在のように「IQ70未満を知的障害とする」ということになりました。このIQ70未満の人はだいたい人口の2%くらいなのですが、IQ70〜84に相当する残り14%の人は変わらず存在します。彼らが「境界知能」と呼ばれる人々です。
 現在の定義では、彼らは「知的障害」ではない。したがって、支援が必要な人々だとは見なされない。しかし、現代の社会生活を営むには、IQ100はないとしんどいとされていますから、実際の社会生活ではさまざまな困難に直面します。にもかかわらず、放っておかれるわけです。