50代〜:
旧友の夫は年収1000万を超え、郊外の一戸建てに移住し、難関大学に通っている息子や娘に将来を期待している。
しかし自分にはそのような夫も子供も居ない。
この頃になってようやく強がっていた自分に後悔し、SEXだけの関係でもいいから男に相手にされたい願望で頭の中がいっぱいになる。
生理があがった更年期障害のストレスとカラダの欲求不満と貧困とが重なり、スーパーで万引きなどを繰り返すようになり、たびたび警察沙汰になり
そのたびに、年老いた独居の母親に遠方から迎えに来てもらいどちらも惨めな思いで署をあとにする。

60代〜:
同世代は孫ができ、息子や娘夫婦に見守られながら夫婦で幸せな人生を歩んでいる。
しかし自分には面倒を見てくれる子供も、たまに孫を連れて帰ってきてくれる子供も居ない。
唯一の身内だった母が長い闘病の末亡くなったが、経済的理由もありカードローンで30万円借りて自分だけで直葬を行うのが精一杯だった。
この世で自分を大事にしてくれる人はもう誰も居ない。この世に不必要な存在だという孤独と絶望。
自分の人生はもう暮れようとしている・・・
強がってわがまま言ってきた結果のこれが、自分の望んだ人生だったのか・・・。

70代〜終末:
熟女ソープをクビになった60歳以降はビルや駅の便所掃除などをしながら生計を立てていたが
長年の不摂生で身体が言うことをきかなくなりその仕事も辞めざるをえなくなった。
しかし月4万円しか支給されない年金でまともな暮らしもできないため生活保護者用の狭くて過酷な環境で
前科者、ホームレス、統失、生活保護のシンママとそこへ出入りする元暴力団員、出稼ぎ外国人などと共同生活を送る。
数年後そこで息を引き取る。
葬式を出してくれる身内も居ないまま共同墓地で無縁仏となる。