読売新聞オンライン 2022/12/16 08:02
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20221216-OYT1T50003/


国内有数のホタテ水揚げ量を誇る北海道猿払村は、大量廃棄されるホタテ貝殻を再資源化した環境配慮型のヘルメットを、プラスチックメーカー甲子化学工業(大阪市)が開発したと発表した。

貝殻と廃プラスチックを使った新素材が原料で、「HOTAMET(ホタメット)」と名付け、作業用や防災用として発売する。開発に協力した村は、ふるさと納税の返礼品にする予定だ。


猿払村漁協によると、今年のホタテの水揚げは約4万4000トン、売り上げは過去最高の約106億円だった。
主に加工品として出荷しているが、加工場から廃棄される年間約4万トンの貝殻の保管や再利用が大きな課題になっている。農地の土壌改良や横断歩道の塗料などでの再利用も進められているが、ほとんどが有償で処理されている。

14日に猿払村役場で開かれた発表会で、伊藤浩一村長は「貝殻の処理は地域にとって大きな課題。重要な資源として捉え、新しい取り組みを進めていきたい」と有効利用の推進に期待した。

 ホタメットは重さ300~400グラムで一般のヘルメットとほぼ同じという。5色あり、一つ4800円(税込み)で来年3月から発売する。