【カイロ時事】ロシアのプーチン政権が一方的に「併合」したウクライナ東・南部で、ウクライナ軍が12月31日から1月1日にかけ、ロシア軍を狙って相次いで砲撃を加えた。ウクライナ側が3日までに発表したところでは、東部ドネツク州マケエフカでロシア軍の動員兵とみられる約400人が死亡、南部ヘルソン州チュラコフカでもロシア軍の約500人が死傷した。

 このうちマケエフカでの人的被害について、ロシア国防省は2日、米国提供の高機動ロケット砲システム(HIMARS)による攻撃で、兵士63人が死亡したと発表した。ウクライナ侵攻でロシア側は、相手の砲撃のたびに占領地住民の犠牲者数を強調することはあったが、自軍の死者数を個別に公表するのは極めて異例だ。

 タス通信は2日、マケエフカの兵士が規則に違反して携帯電話を使用し、ウクライナ側に位置を特定されたことが、精密攻撃につながったというロシア側当局者の見方を伝えた。

時事通信 2023年01月04日01時14分
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