2023年1月18日


新型コロナの感染「第8波」では亡くなる人の多さが目立つ。警戒が必要だ。
13日には新たに523人の死亡が確認され、11日の520人を上回り過去最多を更新した。

また、3年前に国内で初の感染者が確認されて以来、8日までの死者は累計で6万人を超えたが、うち1万人がこの1カ月余りで亡くなっている。

現在、感染の主流となっているオミクロン株は、感染力が強い一方で、重症化する割合は低いとされる。
にもかかわらず、なぜ第8波では死者が多いのか。しかも9割超は70歳以上の高齢者だ。

埼玉医科大学総合医療センターの岡秀昭教授は本紙インタビュー(1月6日付)で、「現在多いのは、すでに衰弱している高齢者がコロナ感染をきっかけに飲み込む力などを失い、
誤嚥性・細菌性肺炎で亡くなるケースだ」と指摘する。体力が低下していたり、持病がある高齢者は特段の注意が欠かせない。

感染者数の届け出方法が変わったため、実際の感染者数が厚生労働省の発表よりも多く、
そのことが死者数を押し上げているとの指摘もあり、感染の拡大を抑える取り組みも進めるべきだ。

重要なのはワクチンの接種促進である。3回目の接種を行えば高い発症予防効果が得られる。

3回接種した人は全体の約7割にとどまっており、国や自治体は接種の呼び掛けを一層強めてほしい。

https://www.komei.or.jp/komeinews/p276694/