(ブルームバーグ): インドがすでに中国を抜き、人口世界一となったもようだ。長く首位だった中国は2022年に約60年ぶりの人口減に転じており、世界の人口動態は歴史的な節目を迎えた。

国勢調査と人口動態を専門に扱う独立機関ワールド・ポピュレーション・レビュー(WPR)によれば、インドの人口は22年末時点で14億1700万人。

中国は17日、昨年末の人口が14億1200万人だったと発表。インドが約500万人上回ったことになる。

中国の人口は前年比で85万人減少し、毛沢東時代に見舞われた大飢饉(ききん)の最終年である1961年以来の人口減少となった。

中国の人口、2022年に減少-毛沢東時代の1961年以来

インドは人口の半分が30歳未満で、世界で最も急成長を遂げる大国になっていくと見込まれている。農業から製造業やサービス業へのシフトが進むインドでいわゆる「人口ボーナス」を最大限に活用するため、モディ政権は労働市場に毎年加わる数百万人を受け入れる雇用を創出し続ける必要がある。

国連は人口世界一の歴史的交代は2023年のもっと遅い時期だと想定していた。WPRによると、今月18日時点でインドの人口は14億2300万人とさらに増えた。

調査プラットフォーム、マクロトレンズによる別の最新推計によれば、インドの人口は14億2800万人。

インドは10年ごとに国勢調査を行うが、新型コロナウイルス大流行で人口調査が遅れていたこともあり、国勢調査のデータを21年に公表しなかった。

インドの人口増加ペースは鈍化しているものの、WPRは少なくとも50年までは人口が増え続けると予想している。

原題:India to Pass China as Most-Populous Place in Historic Shift (1) (抜粋)

https://news.yahoo.co.jp/articles/3a0133e2a2b218e45c501c07a4e50ac59a3488b6