栃木県足利市で発生した強盗致傷事件の被害者となった50代男性が21日、取材に応じ、襲われた当時の状況を明かした。10日午前1時ごろ、自宅2階の自室で寝ていたところ、夜中に「ガシャーン」というガラスの割れた音で目が覚めたという。

 起き上がらず布団の中にいると、少なくとも2人の男が寝室に侵入し「何かわからないけどスプレーをふきかけられて、視力がきかなくなった」(男性)。すぐ両足と両手を粘着テープでグルグル巻きにされ、身動きが取れなくなった。

 男たちは声から20~30代ぐらいの印象という。「男の1人が携帯電話で通話していた。電話口の向こうも男でやや年配。電話口から『現金はどこにある』などと私に質問してきた」。

 男性が現金はないと伝え、何も話さずにいると、電話口の男が「じゃ、殴っていいから」と指示。直後に携帯電話を持っていた男に後頭部や腰、膝などをハンマーで殴られたため、現金約300万円が入っていた金庫と、通帳をしまっていた場所を教えた。現金は奪われ、通帳からは50万円が引き出されていたという。

 男たちは約30分ほどでいなくなったという。男性は手の粘着テープがほどけたため足のテープも切った。携帯電話も車のカギも見当たらず、電気のブレーカーも落とされていた。電話線も切断されていたため、隣の家に助けを求め、午前2時20分ごろ、隣の住人が通報したという。男性は全治3週間のけが。「私を殴った男の持っていた携帯電話はずっと通話の状態。電話口の向こうの男が指示を出していたようだった」と振り返った。

日刊スポーツ

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