週刊ポスト2023.01.30 19:00
https://www.news-postseven.com/archives/20230130_1836215.html
抜粋

「WSJに書かれているように、XBB株はワクチンの免疫をすり抜けるように変異しているのでしょう。ですが、ウイルスというのはそういうもので、以前から多くの研究者によって指摘されていました。たしかに今まで打っていたワクチンの効果が落ちていくでしょうが、それがイコール『接種回数が増えるほど感染しやすい』ということにはならない。この仮説は飛躍しすぎです。

 またWSJの記事では、武漢株とオミクロン株に対応する『二価ワクチン』(オミクロン株対応)について〈ブースター接種してもXBB株に対しては、抗体はほんのわずかしか増加しない〉という『Cell』の論文内容も紹介されている。これは裏を返せば“XBB株に対してわずかではあるが追加接種の効果はある”ということ。

 記事内の別の論文では、二価ワクチンがオミクロン株に感染するリスクを30%減らすことにも言及しています。ですが、日本ではそうしたプラスの面に触れることなく、クリーブランド・クリニックの研究論文の『接種するほどかかりやすい』という部分だけが一人歩きしている」

 国内でも二価ワクチンによる追加接種の有効性を示すデータは多数示されている。

 国立感染症研究所は、従来型のワクチンを2回以上接種したうえで二価ワクチンを追加接種した場合、発症を防ぐ効果は71%であると発表し、厚生労働省の資料も二価ワクチンによる追加接種について、〈短い期間である可能性はあるものの、発症予防効果や感染予防効果が期待されています〉としている。

■日本だけが真面目に検査

 また各国との検査数の違いも、統計に表われる感染者数の差に関係がありそうだ。ナビタスクリニック理事長で医師の久住英二氏が語る。

「オミクロン株の弱毒化に伴って、多くの国はコロナを“風邪”として扱い、検査して正確に統計を取ることをやめました。イギリスなどは人口比に対して、新規感染者数はかなり少ないですが、コロナを押さえ込めているかというと決してそうではない。

 対して日本はほかの国々と比較して、非常に真面目に検査を受け続けている。こうした事情もあるため、各国の統計が感染の実態を正確に表わしているとは言い切れない」

★1 31日1時5分
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