「しばらくはAV新法を守らない」アダルトビデオの個人撮影 被害対策進まぬ背景に「自己責任」論も
共同2022/09/22 07:00
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 ▽綿密にやりとりして撮影。それでも「女性を犠牲にしている」感覚
 首都圏に住む30代のさとしさん=仮名=は個人撮影をしている。約1年前からツイッターなどで女性を募集。
性行為を撮影し、作品を動画サイトで販売する。「月に数本作って100万円稼いでいる」
 「素人感」を出した方が売れるため、募集対象は出演経験が少ない人に限っている。
応募してきた女性には、初めての撮影か、顔を写せるかなどの条件に応じ、10万円前後の報酬を渡す。
基本的に避妊はせず、女性との親密感を演出して稼ぎを伸ばす。
 女性たちの大半は学費稼ぎなど金銭目的という。
トラブル防止のため、性交回数や撮影時間などを記した同意書と併せ、周囲に知られるリスクを事前に説明する。
過去に撮影した数十人のうち、3人が知人らに気付かれたという。
 AV新法は、契約から撮影まで1カ月空け、撮影後4カ月は公表を禁止した。
しかし、さとしさんはこの規定を守れないという。
撮影時に女性に報酬を支払ったとすると映像公表まで4カ月間、収入が得られくなり、生活に困るためだ。
 女性を「犠牲にしている」という罪悪感はあり、この仕事を早くやめたいと思っているが、もうしばらくは「法を守らずに個人撮影をしていく」と語った。
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 写真だけで、性行為はしない。
しかし、始めて間もない頃、写真撮影だけの約束だったのにももかかわらず、SNSで出会った男性に無理やり性行為をされた。
 被害を訴えるために警察へ相談に行ったが「自宅に招いたんだから、仕方がない」と言われ、取り合ってもらえなかった。
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 ここ数年、AV被害の相談の半数以上は「密室で撮影を迫られ、怖くて断れなかった」といった個人撮影関連が占めている。
(1)違法なわいせつ動画のサイトに無断で映像を載せられた
(2)家賃支払いのための「パパ活」で撮影を持ちかけられた―といったケースがあった。
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