日本の大型ロケットとしておよそ30年ぶりに新たに開発された「H3」の初の打ち上げを17日に控え、鹿児島県の種子島宇宙センターでは16日夕方、初号機が発射地点に移されました。

「H3」は、現在の主力ロケット「H2A」の後継機で、JAXA=宇宙航空研究開発機構と三菱重工業が、2000億円余りかけて開発しています。

「H3」の初号機は、17日の打ち上げを前に16日午後4時ごろ、組み立て棟から姿を現し、移動式の発射台に載せられて30分余りかけて発射地点に移されました。

「H3」の全長は、最長でおよそ63メートル。

日本の大型ロケットとしてはおよそ30年ぶりの新規開発で、宇宙に運べる重量を「H2A」のおよそ1.3倍に増強し、打ち上げコストを現在の半分程度に抑える計画で9年前に開発に着手しました。

初号機の打ち上げは当初、2020年度の予定でしたが、新型のメインエンジンの開発に難航し、2度の年度をまたぐ延期を経て、打ち上げにこぎ着けました。

「H3」は、競争が激しさを増しているロケットの打ち上げビジネスで海外に対抗するねらいがあるほか、アメリカなどが人類の宇宙進出の足がかりとして月を探査する「アルテミス計画」にも活用される予定で、国産の新たな主力ロケットとして順調な滑り出しが見せられるか、初号機の打ち上げが注目されます。

初号機は、人工衛星を覆うカバー「フェアリング」に短いタイプを使用しているため、全長はおよそ57メートルです。

ロケットには災害状況の把握などに活用が期待される地球観測衛星「だいち3号」が搭載され、17日午前10時37分に種子島宇宙センターから打ち上げられる予定です。

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NHK NEWS WEB
2023年2月16日 17時40分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230216/k10013982361000.html

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https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1479184.html